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​水虫

\ 院長からひと言 /

 

裸足や温泉文化が息づく日本において水虫は国民病ですから全く恥ずかしがる必要はありません。

​爪に入り込まれると完治しにくくなるため、早期治療を心がけましょう。

​また、水虫は見た目がよくなっても生き残っており再発しやすい病気ですので、根気強く治療に取り組んでいきましょう!

「水虫じゃないかな?」と思ったら迷わず受診してください!

水虫とは?

 

水虫の病原体は「虫」ではありません「カビ」です。

水虫感染により引き起こされる病気は、専門的には「白癬」と呼ばれます。

水虫はケラチン(角質の中の構造蛋白)を栄養源としています。

罹患する場所により、手・足白癬、爪白癬、体部白癬、股部白癬、頭部白癬に、また、炎症が強い場合に炎症性白癬(ケルズス禿瘡、白癬性毛瘡)という病名で呼ばれます。

 

​代表的なものは足白癬と爪白癬

 

とある統計によると、足白癬は本邦においては人口の21.6%が罹患しているとすると推計されています。

足白癬は、指(趾)間型、小水疱汗疱型、角化型の3つの臨床型に分類されます。特に角化型は角質が厚いだけで自覚症状に乏しく、治りも悪いので要注意です。

爪白癬は、白癬全体の28.3%を占め、爪がボロボロになると、見た目も悪くなりますし、ご高齢の方は踏ん張りが利きにくくなり転倒リスクが高まると言われていますので、爪に異常があれば早期に受診しましょう。

肉眼では決して水虫菌は見えませんので、直接顕微鏡で確認しなければ確定診断できません。

水虫と自己判断で市販薬を使用したり、他科などでなんとなく「水虫でしょう?」という感じで検査もせず処方されているケースも見受けられますが、実は異なる疾患で、不毛な治療をし、最悪の場合かぶれて症状が悪化して受診される方もいます。

きちんと皮膚科で検査診断をしてから治療開始するようにしてください。

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趾間型と小水疱汗疱型の合併

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角質増殖型

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爪白癬

​治療法は?

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主には「塗り薬」と「飲み薬」です。

 

​足白癬の場

​基本は「塗り薬」で治療します。

両足とも指周りから足の裏全体にかけ3ヶ月~半年間、入浴後1回を推奨します。かゆみや湿疹反応が強い場合には、炎症が落ち着くまで短期間ステロイド外用や抗アレルギー剤の内服を併用します。

​薬剤にかぶれて悪化する場合は速やかに中止し、再診してください。

​爪白癬の場合

治癒を目指すのであれば「飲み薬」をすすめます。

・テルビナフィン(約半年~1年内服)

・イトラコナゾール(パルス療法:1週間高容量内服し3週間休むを3サイクル)

・ホスラブコナゾール(3ヶ月内服)

の3薬剤が保険適用ですが、患者さんの背景や病状により医師が判断して処方します。

いずれの薬剤も肝機能障害を起こすことが多いため、定期的な診察と採血などの検査が必要です。

副作用のリスクを回避したいという方は、治癒率は落ちますが、以下の爪専用の塗り薬もあります。

・エフィナコナゾール

・ルリコナゾール

 

​その他のタイプ・部位の場合

状況に応じて合った治療を医師が提案します。

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​生活で気を付けることは?

 

1.清潔:石鹸の泡で足の裏と指の間をふわふわと洗います。ごしごし洗いは禁物です。

2.乾燥:できれば5本指の靴下を。通気のいい蒸れにくい靴を選んでください。

3.水虫菌をもらわない:どこかで裸足になったなら、帰ったらすぐ足を洗いましょう。

​4.水虫菌をうつさない:バスマットとスリッパの共用はやめましょう。風呂と寝るとき以外は靴下を履いておきましょう。

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