top of page
肝斑テーマ背景.png

肝斑治療戦略

​肝斑とは…

 

日本人を含む30~50歳代のアジア系女性に好発し、QOLを損ないやすい色素新着症の1つです。

​顔面の前額部、上眼瞼、両頬部、上口唇上部、下顎部などに対称性に生じ、淡茶色~淡灰色の斑点として認められます。​「頬骨部型」「眼周囲型」「口周囲型」「頬部外側壁型」の4型に分類も提案されております。

​発症因子や悪化因子として紫外線、妊娠、経口避妊薬、ホルモン製剤、光毒性物質配合化粧品、ストレスなどが挙げられます。

肝斑は、レーザー照射など一般的なシミ治療を実施すると症状が悪化することも多く、紫外線対策や皮膚刺激回避などのスキンケア、飲み薬や塗り薬(機能性化粧品)での保存的な治療から開始することが大原則です。

​その上で「レーザートーニング」という低出力QスイッチYAGレーザー照射療法が考案され実施されております。

「レーザートーニング」は肝斑のみならず、加齢性混在型色素斑(aging complex pigmentation:ACP)などの表皮のメラニン顆粒過剰で色むらがみられる疾患にも効果が期待できます。しかし、「レーザートーニング」は過剰実施で脱色による白斑を起こすリスクもあり注意が必要です。

肝斑.png
​肝斑に対する日常のスキンケア

 

​1.女性ホルモンの影響に対するケア

□妊娠→次回妊娠時にも悪化する可能性あり、その際他の悪化因子回避を意識しましょう。

□経口避妊薬・更年期ホルモン補充療法→代替治療があれば婦人科担当医と相談してみましょう。

□月経の状況や腹部症状があれば婦人科専門医にも相談しましょう。

2.紫外線、光に対するケア

□刺激が低く洗浄性のよいサンスクリーン剤を日常的に使いましょう。普段は遮光とファンデーション効果を兼ねた低刺激性のBBクリームに、無色のパウダーを軽くはたく程度の薄付きメイクにしておけばクレンジングも簡単で、症状の悪化を回避できます。

□紫外線対策サプリメント(ソルプロプリュス、UVlockなど)の使用もおすすめです。

3.刺激に対するケア

刺激や摩擦を与える不適切なスキンケアが肝斑を悪化させます。

あらゆる刺激を意識してください。

□マッサージは絶対にしないでください。

□洗顔時は洗顔料はよく泡立ててやさしく洗い、たっぷりのぬるま湯でやさしく洗い流してください。すすぎのあと水気を拭くときも、やわらかいタオルを使い、肌をこすらずそっと押さえるように吸い取ります。

□クレンジングについて浮かす・馴染ますを意識し、こすらず素早くおこないましょう。コットンで拭き取るタイプなどは使用しないでください。

□ポイントメイクはできるだけ落としやすい化粧品を使用してください。肌に残りやすいこすって落とさなければならなくなるので症状を悪化させます。ファンデーションやコンシーラーも強くすり込んだりたたきこんだり、繰り返し塗り重ねて刺激したりしないようにしてください。

□化粧水や美容液、サンスクリーン剤を塗るときには指先ではなく、手のひら全体で優しく押さえるようになじませるようにしましょう。タッピングは厳禁です。

□マスクは、肌触りがよく、表面が滑らかな素材のもので、紐の部分が食い込まないサイズを選ぶ。

□顔剃りもカミソリではなく電動シェバーなどで肌に負担を極力避けてください。

​□ピールオフタイプのパックやシートマスクは控えてください。

4.保湿、基礎化粧品によるスキンケア

□刺激、摩擦に注意しながら保湿ケアをおこないましょう。

□スキンケア製品を選ぶ際、製品そのものによる刺激や発赤、乾燥を起こす場合は変更を検討ください。

​□肝斑改善の美白用化粧品で悪化する場合もありますので、異常を感じたら中止しましょう。

5.その他の生活指導

□食事:カロテノイドやポリフェノールの摂取が有効という報告もあります。

□睡眠、ストレスのケア:適切なストレスの緩和と良質な睡眠を確保してください。

​肝斑の治療は?

治療の基本は上記スキンケアが最も重要で、併せてトラネキサム酸とビタミンC・E内服療法となります。

トラネキサム酸は服用期限は3ヶ月、有効であれば一定期間休薬後再開検討となります。

トラネキサム酸は血栓安定化作用があるため、血栓傾向のある人、重度の下肢静脈瘤のある方、術後の長期臥床予定の方、エコノミークラス症候群などが起こりやすい環境に置かれる方は内服中止の必要があります。​

以下の薬剤を窓口で自費購入することが可能です(診察要)。

自費薬剤料金表_edited.jpg
​肝斑に対するレーザー治療について

レーザーやIPLでは完治は難しく、レーザートーニング(低出力QスイッチYAGレーザー単独治療)では61.9%に色調改善があるも、有効例のうち6カ月の間に38.5%に再燃が見られたという報告もあります※。

​トーニングは全ての方に有効というわけではなく、再発やリバウンドリスクも比較的高いことは理解ください

​※ 堀内祐紀、山田奈美、千葉真美、他.肝斑治療におけるレーザートーニングの有用性の検討.Aesthetic Dermatol,2018;28:108.

レーザートーニング.png
bottom of page