ニキビ
\ 院長からひと言 /
ニキビは体質性の慢性炎症性疾患です。皮脂の分泌が旺盛な若い時期に出現し、炎症を起こしやすい体質の人に酷く起こります。また、慢性疾患であるために、一度発症すると長期間続きます。
ニキビ自体は、長期的には持続期間は個人差はありますが沈静化します。が、その最大の問題点は…炎症により破壊された組織が収縮し、「クレーター」と呼ばれるニキビ跡を残すことです。
ニキビはいずれは自然に消えていきます…しかし、できてしまったクレーターは一生残るのです…ニキビ体質が沈静化するまで、治療により、良い状態を維持していけばニキビ跡は最小化できます。
今ニキビで悩んでいる方は、迷わず、できるだけ早く当院に受診してください!
ニキビとは?

思春期の男女の顔面、上背部、前胸部に好発する毛包脂腺系の炎症性疾患と定義されています。
思春期を過ぎて続くいわゆる「大人ニキビ」もありますが、これは「酒さ性ざ瘡」という別疾患とする考え方もあります。

毛穴が詰まる→毛穴の内部に皮脂が溜まり膨らむ(白ニキビ)→詰まり口の皮脂が酸化して黒くなる(黒ニキビ)

・内部でアクネ菌などが増殖し、炎症が起きる(赤ニキビ)→炎症が進行し化膿が起きる(黄ニキビ)
→大きく膿が溜まり、表面がやぶけ排膿したり、内部で更なる破壊が起き収縮しニキビ跡が残る…
ニキビの治療は?

毛穴の詰まりを抑える
皮脂の過剰を抑える
アクネ菌などの病原体の増加を抑える
炎症の悪化、進行を抑える
Step1
毛穴の詰まりを抑える
Step2
皮脂の過剰を抑える
睡眠不足やストレスで皮脂の分泌は増加します。
夜更かしはせ避け、早く寝て、睡眠時間を充分に確保するようこと心がけましょう。
洗顔はこすり過ぎず、泡で優しく朝・晩1日2回は行いましょう。
おススメの洗顔せっけんはコレ

保険診療で以下の過剰皮脂を抑える薬が処方できます
ビタミンB6
ビオチン
L-システイン
Step3
アクネ菌などの病原体の増加を抑える
アクネ菌が出すリパーゼや、皮脂が分解されて発生する脂肪酸などによりニキビが悪化します。
アクネ菌を減らすことも重要です。
保険診療で以下のアクネ菌を抑える薬が処方できます



保険診療で以下のアクネ菌を抑える薬が処方できます

マラセチア菌

ニキビダニ
STEP4
炎症の悪化・進行を抑える
炎症の悪化・進行が見られる場合…
内容がうまく排出されず、難治化しそうな場合は「面皰圧出」や「切開」などの処置を行う場合もあります。
内部に不良肉芽を形成した嚢腫が出来てしまった場合は、「ステロイドの局所注射」を行う場合もあります。
炎症期を過ぎても赤み・黒ずみ・隆起が続く…

体質によっては、炎症期を過ぎても赤み・黒ずみ・隆起が長期間持続する場合があります。
これらは、PIP/PIE/PIPなどと呼ばれ、根気強く治療を続けることにより改善が期待できます。
炎症が治まってからも、これらがあるうちは治療を継続しましょう。
ニキビ跡(クレーター)ができてしまった…

炎症ニキビを放置すると、組織破壊が起き、治癒期に収縮する際に凹み…いわゆるクレーターができます。
赤みや黒ずみは適切に治療コントロールしていれば薄くなりますが、クレーター(陥没)は生涯残ります。
初期段階から積極的にニキビ治療を行い、炎症ニキビを作らないようにしておけばニキビ跡を最小限にすることができます。
ニキビは年齢とともに出なくなる日がきます。
その時がくるまで、ニキビ跡を作らぬよう共に頑張りましょう!
胸や背中などのカラダニキビについて

カラダニキビは、ステロイドの誤用などや、洗い方、衣類などで悪化します。
□ 身体を洗う際は、タオルなどで擦らず泡で優しく手洗いしましょう。
□ 肌着は、化学繊維は避け、ふんわりとした柔らかい綿100%のものを選びましょう。